【無料配布】After Effectsで音に反応する背景を自動生成|Mikonsky Signal Canvas Rigの使い方

Mikonsky Signal Canvas Rig v3.0.2 無料配布の機能紹介カード。音で動くレトロとHUDの背景を生成するAfter Effects用スクリプト(右側の図はイメージ)

無料配布・v3.0.2。この記事は自作ツールの紹介と使用ガイドです。Windows 11/After Effects 2026(26.5・英語UI)の実機で、パネルの起動、背景シーンの生成、流れる波形の追加、既存Rigへの設定反映を確認した版です。

音に合わせて、映像の周囲にレトロな配線やハイテクなHUDを組み立てる。Mikonsky Signal Canvas Rigは、背景生成を主役にしたAfter Effects用パネルです。

目次

先に結論:音から背景を作りたい人向けです

中央の映像を壊すだけでなく、その周囲にノード・配線・データバー・波形・HUDを組み立てるAfter Effects用パネルです。

MVの背景、音楽紹介映像、レトロ端末や計測画面を使った演出の土台に向いています。

ダウンロード前に知りたいこと内容
価格無料
形式ダウンロード版ScriptUIパネル。完成動画素材集ではありません。
主役音声の振幅に反応する10種類の背景シーン
波形右から左へ流れる波形を既存の生成Outputにも追加
動きの調整Glitch FPSで生成モーションの更新頻度を調整。素材のFPS変換ではありません。
対象環境Windows/After Effects 2025以降(日本語・英語UI向け)。動作確認はWindows 11+After Effects 2026(26.5・英語UI)で実施。
別途必要なものAfter Effects本体、利用権を持つ映像・音声素材。追加の外部プラグインは不要です。
利用条件商用利用可・クレジット不要・ツール本体の再配布禁止

どのシーンを選べばいい?

作りたい雰囲気最初に試すシーン見た目の目印
紙面のパッチ画面Patch Labベージュ、ノード、配線
古い端末・CRTRetro Terminalアンバー、走査線、カーソル
SFの計測画面Cyber HUDシアン/マゼンタ、同心円、照準
レーダー画面Broadcast Radarグリーン、標的リング、スイープ
設計図Signal Blueprint青いグリッド、信号ルート
テープ機器Cassette Memory暖色、リール、カウンター

最初はPatch Labなど1シーンだけ生成し、違う雰囲気を試したいときはシーンを選び直して生成します。v3.0.2では10案一括生成を一時停止しています。

向いている用途・向いていない用途

背景の図形と音の反応をまとめて作り、あとから映像グリッチ量を調整したい用途に向いています。

キックだけの検出、周波数帯ごとの反応、BPM解析、音源の加工は行いません。

元映像の個別エフェクトやTime Remapなどをそのまま引き継ぐツールでもありません。

Macは動作確認対象外です。AE 2025でも使える作りですが、v3.0.2の実機確認はAE 2026で行っています。

最初の1シーンはこの順で

  1. 短いコンポジションで映像と音声を選択します。
  2. 背景生成タブでPatch Labなど1シーンを選び、準備完了を確認して生成します。
  3. MAG Builds内のOutputを開き、背景と中央映像の両方を確認します。
  4. 音反応はAudio gainとGate threshold、中央映像の崩れ方はVideo glitch mixで調整します。
Signal Canvas RigのPatch Labで生成したOutput。中央に映像、周囲にノードと配線、下に音声波形と右から左へ流れる波形
Patch Labで生成したOutput。After Effects 2026で書き出したフレームです。

導入先や設定の詳細は、このページ後半の使用ガイドで説明します。

利用条件

商用利用可・クレジット表記不要です。

ツール本体(スクリプト、同梱アイコン、配布ZIP)の再配布・再販売・共有は禁止します。

制作・書き出しした動画や静止画は、ツール本体の再配布には当たりません。

使用素材の権利は本ツールの利用許諾には含まれません。

配布元はこのサイトです。改変版を含むツール本体の再配布・再販売はできません。

無料ダウンロード(一時停止中)

現在、配布を一時停止しています。実写の動画素材で生成すると、After Effectsが応答しなくなり、PC全体が重くなる場合があることを確認しました。修正版を用意でき次第、ここで配布を再開します。

すでにv3.0.2をダウンロードした方へ:実写の動画素材で生成する前に、開いているプロジェクトを保存してください。止まった場合は、タスクマネージャーからAfter Effectsを終了してください。

設定を変えたのに変化しないとき

変えたいもの操作の目安
音反応・Audio gain・Gate threshold既存Rigを選び、設定を反映
映像グリッチ量・Glitch FPS既存Rigを選び、設定を反映
背景密度・分割数など構造再生成
シーンそのものシーンを選び直して生成
流れる波形の追加生成Outputまたは対応Engineを開き、波形追加

Glitch FPSを下げても、生成されたレイヤー数は減りません。

重いときは、背景密度や不要な出力オプションを減らし、短い尺で再生成してください。

起動方法

After Effectsを再起動し、次のメニューから開きます。

Window > Mikonsky_Audio_Glitch_Rig.jsx

Windows版の設置先は次の場所です(AE 2025の場合は「2026」を「2025」に読み替えてください)。

C:\Program Files\Adobe\Adobe After Effects 2026\Support Files\Scripts\ScriptUI Panels\

Panelがメニューへ表示されない場合は、After Effectsを完全に終了してから再起動してください。Adobeの公式ガイドでも、スクリプトをメニューへ反映する際の再起動について案内されています。

まず1シーン生成する

  1. 映像を置いたコンポジションを開きます。
  2. 音声付き映像なら、そのレイヤーを1枚選択します。
  3. 映像と音声が別なら、映像レイヤーと音声レイヤーを同時選択します。
  4. PanelのGENERATE/背景生成タブを開きます。
  5. 入力欄が緑の● 準備完了/● Readyになることを確認します。
  6. 10種類から背景シーンを1つ選びます。
  7. 最初は背景の音反応を初期値のままにします。
  8. 紫色の背景シーンを生成/Generate Background Sceneを押します。

素材が不足している間は生成ボタンが無効です。レイヤーを選び直した場合は、入力欄右側または上部ツールバーの更新アイコンを押してください。

生成後はMAG Buildsフォルダへ次の2つが追加されます。

  • MAG ... Engine: 音声解析、Controller、中央映像用グリッチを収めたコンポジション
  • MAG ... Output: 背景図形、波形、HUDと中央映像を合成した完成用コンポジション

Panelの3タブ

Signal Canvas Rig v3.0.2のパネル。GENERATEタブで入力がReadyになり、10種類の背景シーンを選べる状態
v3.0.2のパネル(GENERATEタブ)。入力が緑のReadyになると生成できます。

GENERATE/背景生成

日常的な新規生成は、このタブだけで完結します。

  • 選択中の映像と音声を確認
  • 10種類の背景シーンを選択
  • 背景全体の音反応を調整
  • 1シーンを生成

シーンセルの下には構成モジュールと説明が表示されます。Panelを低くした場合は説明だけが自動的に隠れ、シーン選択と生成操作が残ります。

MOTION/動き調整

よく使う設定は常時表示されています。

項目役割まず試す方向
Background densityノード、配線、バーの生成量重いときは下げる
Video glitch mix中央映像だけのグリッチ総量背景を見せたいときは控えめにする
Wave scroll speed流れる波形の速度0で停止
Audio gain音声反応の増幅反応が弱ければ上げる
Gate threshold小さい音を無視する値常時動くなら上げる
Glitch FPS背景・HUD・映像FXの更新FPS最初は8前後
Seed背景のランダム配置構図を変えたいときに変更

映像グリッチ詳細を表示/SHOW ADVANCED VIDEO GLITCHを開くと、次の個別設定が現れます。

  • Glitch bands
  • Max X shift
  • Time jitter
  • Slice mix
  • Vertical tear
  • Block mix
  • RGB split width
  • Color replace
  • Luma invert
  • HUD opacity

通常は閉じたままで構いません。最初から全部を触ると、何が効いたのか分からなくなります。まずVideo glitch mixで全体量を決め、必要なモジュールだけ個別に追い込むのがおすすめです。

OUTPUT/出力

  • 1350×1080の生成背景キャンバスを使用するか選択
  • 通常のAudio Waveformを追加
  • 右から左へ流れる波形を自動追加
  • HUDを追加
  • 色置換/明度反転グリッチを追加
  • 流れる波形を既存Outputへワンクリック追加
  • 10背景シーンの一括生成(v3.0.2では一時停止中)
  • 最後に生成したOutputを開く

10案一括生成は、After Effects 2026の実機で2案目の音声解析中に応答しなくなることを確認したため、v3.0.2ではボタンを無効にしています。次の版で対応する予定です。背景シーンは1つずつ生成してください。

10種類の背景シーン

シーン見た目と用途
Patch Labベージュのパッチ画面。ノードと直交配線が主役の標準シーン。
Signal Blueprint青い設計図、座標グリッド、精密な信号ルート。
Data Blocks高密度タイル、数値表示、音で伸縮するデータバー。
Scope Driftオシロスコープ、校正目盛、ゆっくり動く配線。
Impact Console大きな音で警告ノードやインパクトバーが強く反応。
Micro Circuit明るい紙面へ小型演算子と細い配線を多数配置。
Retro TerminalアンバーCRT、走査線、メモリ行、ブロックカーソル。
Cyber HUDシアン/マゼンタの同心円、照準、テレメトリ。
Broadcast Radarグリーンの標的リング、ブリップ、回転スイープ。
Cassette Memory暖色のテープリール、走行線、カウンター。

迷った場合はPatch Labから始めます。映像より背景を強く見せたい場合はRetro Terminal、Cyber HUD、Broadcast Radar、Cassette Memoryの専用図形が分かりやすい選択肢です。

音への反応を整える順番

1. Audio Gain

音が鳴っているのに反応が小さい場合は上げます。大きくしすぎると、常に最大反応へ張り付きやすくなります。

2. Gate Threshold

無音に近い場所でも動き続ける場合は上げます。上げすぎると、小さな音を拾わなくなります。

3. Background Response

背景全体の動く量を決めます。0で背景モーションを止め、100を標準、200を最大の目安として使用します。

4. Video Glitch Mix

中央映像の破壊量です。背景とは独立しています。背景図形を主役にするなら、先にこの値を下げると調整しやすくなります。

Glitch FPSの考え方

Glitch FPSは、グリッチ、背景ノード、配線、データバー、HUD、波形などの更新頻度をまとめて制御します。

たとえば30fpsコンポジションでGlitch FPS = 8にすると、中央の元映像と下層レイヤーは30fpsのまま、生成モーションだけが8fpsで段階的に動きます。

Glitch FPS 8と24で同じ4フレームを比較した画像。8では中央映像のグリッチが数フレーム止まり、24ではほぼ毎フレーム変化している
同じ4フレームの比較。8だとグリッチが数フレーム止まり、24だとほぼ毎フレーム変わります(AE 2026で出力)。
  • 4~6: 強いコマ落ち感、カセットやCRT向け
  • 8~12: グリッチらしさと視認性のバランス
  • 15~24: 滑らかなHUD、細かい音反応向け

これは素材FPSを変換する機能ではありません。生成したモジュールのExpressionを時間量子化するための制御です。

右から左へ流れる音声波形

新規生成と同時に追加する場合は、OUTPUTの右から左へ流れる波形を自動追加をONにします。

既存Outputへ追加する場合は次の手順です。

  1. MAG ... Outputまたは対応するMAG ... Engineを開きます。
  2. 上部の波形アイコン、またはOUTPUTの流れる波形をワンクリック追加を押します。
  3. MAG Flow Waveform A / Bが追加されます。
  4. MOTION > Wave scroll speedで速度を変えます。

同じOutputでもう一度押してもレイヤーは重複せず、速度だけがControllerへ同期されます。

生成済みRigを調整する

  1. 生成済みのEngineを開くか、Output内のMAG Glitch Imageを選びます。
  2. MOTIONで値を変更します。
  3. シアン色の既存Rigへ設定を反映/Update Existing Rigを押します。

音反応、映像FX、FPS、Gain、Thresholdなどは再生成せず更新できます。

Background density、Glitch bands、ブロック分割など、レイヤー枚数や構造そのものに関わる変更は再生成が必要です。

ステータス表示

  • オレンジの○: 入力不足
  • 緑の●: 映像と音声の準備完了、または処理成功
  • オレンジの◌: 処理中
  • 赤の✕: エラー

処理中は生成、Rig更新、流れる波形追加などが一時的に無効になります。完了または失敗後に自動で操作可能へ戻ります。

重い場合

  1. 短いコンポジションで試します。
  2. Background densityを下げて再生成します。
  3. 不要なHUD、Color/Luma、Flowing WaveformをOFFにします。
  4. シーンは1つずつ生成し、比較したいものだけを作ります。
  5. Video glitch mixを下げ、必要のない詳細モジュールを0にします。

Glitch FPSを下げると見た目の更新頻度は落ちますが、生成済みレイヤー数そのものは減りません。レイヤー負荷を抑えたい場合はBackground densityとOutputオプションを優先してください。

エラーが出た場合

Object is invalid

音声解析後のレイヤー参照を再取得する対策に加え、v3.0.2では「09 / TEXTURE + SCAN」工程で止まる問題を修正しました。再発した場合は、表示された工程名を確認してください。

直近の診断はAfter Effectsが返すユーザーデータ領域の次のファイルへ保存されます。

MikonskyAudioGlitchRig\MAG_last_error.txt

音に反応しない

生成したEngine内のMAG Audio Amplitude > MAG Amplitudeにキーフレームがあるか確認します。なければ、選択したレイヤーに実際の音声が含まれているか確認してください。

Generateが押せない

  • コンポジションが開いているか
  • 映像レイヤーが選択されているか
  • 音声付き映像、または別の音声レイヤーが選択されているか
  • 入力欄を更新したか

を順に確認します。

設定の保存

最後に使ったシーン、数値、Outputオプション、映像グリッチ詳細の開閉状態はAfter Effectsの設定へ保存されます。

プリセット値に戻す/Reset to Presetを押すと、現在選択している背景シーンの初期値へ戻ります。シード変更/Shuffle Seedは、背景のランダム配置だけをすぐに試したいときに使用します。

アンインストール

After Effectsを終了し、ScriptUI Panelsから次の2つを削除します。

Mikonsky_Audio_Glitch_Rig.jsx
Mikonsky_Audio_Glitch_Rig_Assets\

生成済みのEngineとOutputは通常のAEプロジェクト項目なので、Panelを削除しても残ります。

あわせて使える無料ツール

映像内の動きにHUDを追従させたい場合は、同じく無料配布しているMikonsukey HUD Loomの記事もご覧ください。

Adobe公式情報

Mikonsky Signal Canvas Rig v3.0.2 無料配布の機能紹介カード。音で動くレトロとHUDの背景を生成するAfter Effects用スクリプト(右側の図はイメージ)

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