RyzenとAviutlの相性はいいのでしょうか?
ググってみると、「相性が悪い」とか「文字化けする」とか「プレビューがカクつく」とか色々出てきます。
しかし、「zen2で改善された」や「もし不具合があったらもっと大きな問題になってる」という声もありますね。
結局どっち?!
ということで、Ryzen9-5900Xを用いて、Aviutlがどれほど快適に動くのか検証してみます!
どれほど軽くなったか気になるため、一応旧PC(intel入ってるPC)とも比較してみます。
なお、この記事ではエンコード速度よりもプレビューの快適さを重視します。
これは個人的な意見ですが、プレビューが重ければ編集の効率が下がりますし、エンコードの時間は別の作業ができるので、そこまで気にならないからです。
検証PCのスペック
まずスペックについて書いていきます。
旧PC | 新PC | |
CPU | intel corei5-4590 | Ryzen3 5900x |
GPU | GTX 1660(6GB) | GTX 1660(6GB) |
マザボ | intel H97 Express | MSI MEG x570 Unify |
ストレージ | HDD2+4TB | HDD2+4TB |
メモリ | DDR3-8GB×2 | DDR4-8GB×2 |
電源 | 650W | 850W |
CPUのベンチマークスコアは4590と比べ、最大で3倍以上スコアが高いRyzen9 5900xですが、本当に3倍軽く動くのでしょうか。
両方ともストレージがHDDなので、これがネックになりそうですね。
できるだけ軽くなるように、Aviutlには軽量化のためのLua JITとInput Pipe Pluginを導入しています。
また、バージョンはどちらも1.10にしています。
やってみたこと
ストレージにHDDを用いたために、CPUの本来の性能が発揮できていないことが考えられます。
そのため、以下のように3つに分けて検証を行います。
- 素材の多い動画(ストレージの速さが重視される)
- 素材は少ないが重いエフェクトを多用する動画(CPU重視)
- 1と2両方当てはまる動画
なお、個人的な事情によりエンコードは3のみでしか検証していません。
結果
エンコードはx264を用い、エンコード中に最もFPSの高かった数値を採用。
プレビューは再生ボタンを押した時にどう再生されるかを評価します。
エンコード速度
今回は素材が多いうえに重いエフェクトを多用したこちらの動画の一部をエンコードしました。
まずFPSから見ていきましょう。
core5-4590 | Ryzen9-5900x |
0.62 | 2.30 |
なんと、Ryzenのほうが4倍近く高いFPSが出ました!
やはりコア数こそパワー
次にエンコードにかかった時間です。
core5-4590 | Ryzen9-5900x |
4分19秒12 | 1分45秒48 |
やはりRyzenのほうが3倍近く早いです!
これは作業が捗るのでうれしいですね!
プレビュー
動画ファイルは音が大きいです!ご注意ください!
まず1番に値する素材の多い動画で比べてみましょう。
この動画では画像50枚ほどを3D空間に配置し動かすプロジェクトファイルを再生します。
ストレージの速さがものを言いそうですね。
両方ハチャメチャに重いです!
しかし、Ryzenのほうが何倍もスムーズに動いているのがわかります。
ストレージが遅くても、素材の多い動画ファイルでも割と動けそうですね!
次に2番に値する重いエフェクトがメインな動画を読み込みます。
つまりCPUの強さがものを言いますね。
ここでは立体化やブラー、発光エフェクトなどを様々な3D配置した図形にかけています。
この二つを比べてみましょう。
両方はちゃめちゃ重いですが、Ryzenのほうが3~4倍ほど軽く見えますね。
さらに別の動画でも比べてみました。
やはりRyzenのほうが何倍も速いことがわかりますね!
CPUを主に使う分野では明らかに早くなっているのがわかりますね!
次に3番に値する動画の素材が多く、重いエフェクトを用いたプロジェクトファイルを比較してみます。
ここではブラーをメインとしたエフェクトと様々な素材を用いています。
あまり変わっていない…?
両方重いものの、比べてみると倍くらいスムーズになっている気がします。
重いのは素材がやや多いせいでしょうか…?
私の編集、重すぎ…?!
しかし、私のプロジェクトファイルが重いだけで、Aviutl自体は快適に動いていますよ!
動作について
RyzenにしてもAviutlは一応正常に動作していました!
プラグインの一部が使えなくなるという噂もありますが、私は平気でした。
一応導入しているプラグインを覚えてる限りのものをリストアップしてみます。(入出力プラグインを省く)
なお、入出力に関するプラグインは大方入れていますが、すべて動作しています。
- カラーパレット
- RAMプレビュー
- Lua JIT
- Input Pipe Plugin
- ピッチ変更プラグイン
- png出力
- ごちゃまぜドロップ など…
しかし、ウィンドウの色が変わらなかったり、RAMプレビューの表示が若干おかしかったり、x264の起動が遅かったりと、挙動の違和感がありますね…
まとめ
Ryzen9-5900xでAviutlは快適に動きます!
なんだかプレビューのせいでめちゃくちゃ遅いように感じられますが、変に凝った編集をしなければ何も問題ないと思います。
エンコードに関しては予想以上に早いですね!
当たり前ですが、プレビューに関してもしっかり3~4倍速くなっていると言えますね!
ストレージがHDDなのが原因でもあるので、SSDにすればもっと改善されるかもしれませんね。
また、エフェクトの使い方の効率が悪い私が原因だとも考えられます。
いずれにせよ、Ryzen(Zen3)でAviutlは快適に動くことがわかりました!
もし不具合などがあったら、また記事にすると思います。
コメント
コメント一覧 (4件)
最新のハイエンドRyzenを相手に、かなり古いi5を用いてることに違和感を感じました。
比較するなら10thのi7やi9辺りではないでしょうか。
申し訳ありません。確かにその点に関しては不適切でした。
本記事はintelとAMDを比較することが趣旨ではなく、あくまでAMDでAviutlが快適に動くということを伝えることが趣旨ですので、語弊がないように記事の修正をいたします。
ご指摘ありがとうございました。
とても参考になりました。
違和感も感じませんし、微塵も不適切とは感じませんよ。
ありがとうございます!
そう言っていただけると救われます!